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海外が「日本から学べ」と言っている20のこと

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◆9.公共交通機関の利用

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日本の公共交通機関の利用は、個人の利便性と社会全体の秩序を両立させている点が特徴だ。時間通りに運行され、混雑時でも列に並び、車内では静かに過ごす。こうした行動は強制ではなく、周囲への配慮として共有されてきた。結果として移動の予測可能性が高まり、都市の生産性や環境負荷の低減にも寄与している。自動車依存が課題となる国にとって、公共交通を「使い続けられる仕組み」として支える運営と利用者の協力関係は、学ぶ価値のあるモデルだ。

◆10.高齢者の雇用促進

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日本では高齢化が進む中で、高齢者の雇用促進が社会の安定と労働力確保の両面で重要になっている。定年後も働ける場を用意し、経験や技能を次世代に渡す仕組みが整えられてきた。例えば再雇用や短時間勤務、役割を限定した職務設計により、体力に合わせて貢献しやすくする。収入面だけでなく、社会とのつながりや生きがいを保つ効果も大きい。人手不足に直面する国ほど、年齢で切らずに活躍の形を増やす発想が、持続可能な成長策として参考にされている。

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Text by 切川鶴次郎