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世界ソフトパワーランキング、日本上位に 上位20カ国

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◆2位 中国 72.8

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中国は2025年版ソフトパワー指数で過去最高の2位に浮上し、世界的な存在感を一段と高めている。近年は「一帯一路」構想を軸に外交・経済関係を拡大し、インフラ投資や開発支援を通じて新興国との結びつきを強めてきた。また、パンデミック後の観光再開や環境政策への取り組み、電気自動車(EV)やハイテク分野における製品ブランドの成長も、国の魅力を押し上げる要因となっている。

特に「人々と価値」の分野で大幅な改善が見られ、国際イメージの刷新に成功しつつある点が注目される。一方で、統治や人権に関する評価は依然として課題を抱えているが、文化的影響力では映画や音楽、テクノロジー製品を通じて存在感を拡大している。経済力と外交力を背景に、ソフトパワーを多角的に強化していることが中国の特徴だ。

◆1位 アメリカ 79.5

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アメリカは依然として世界最大のソフトパワー国家であり、教育・科学・メディア・国際関係といった分野で他国を圧倒している。ハリウッド映画や音楽、シリコンバレー発のIT企業群は文化と技術の両面で世界的影響力を持ち、大学や研究機関は国際的評価が非常に高い。

また、国際政治におけるリーダーシップや軍事同盟網もソフトパワーの裏付けとなっている。ただし近年は国内の分断や政治的混乱により「統治」や「評判」の評価が低下し、ブランドイメージに陰りが見える。民主主義や自由の理念を体現する国としての象徴性は依然大きいものの、社会課題がその光を弱めている側面もある。それでも経済・文化・科学・外交の四本柱を兼ね備えた総合力により、世界のソフトパワーランキングで首位を維持し続けている。

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Text by 切川鶴次郎