×

最も高収入のピンクカラー職トップ10 人を支え、社会を支える

PeopleImages.com - Yuri A / Shutterstock.com

◆8位 獣医

ORION PRODUCTION / Shutterstock.com

年収中央値:11万9100ドル
業界:医療

獣医師は、犬や猫などのペットから、牛・馬・豚といった産業動物、さらに動物園や水族館で飼育される野生動物まで、幅広い動物の診療・治療・予防を行う医療専門職だ。病気やけがの治療はもちろん、ワクチン接種、健康診断、栄養管理、繁殖支援、公衆衛生の観点からの感染症対策など、多岐にわたる業務を担う。命ある相手と向き合う仕事であるため高度な医学的知識や技術に加え、動物のわずかな変化を見逃さない観察力、飼い主への丁寧な説明力とコミュニケーション能力も求められる。

SeventyFour / Shutterstock.com

近年ではペットの高齢化や家族化が進み、獣医師は単なる「動物のお医者さん」にとどまらず、飼い主と動物双方に寄り添うケアワーカーとしての役割を強めている。また、動物から人へ感染する人獣共通感染症への対応や食の安全に関わる公的な業務など、社会的使命も大きい。

人との関わりや感情労働の面が強いことからピンクカラー職の一種としても捉えられ、高収入かつやりがいの深い専門職として人気が高まっている。

次のページ 医療現場のチーム医療推進の象徴

Text by 切川鶴次郎