世界の恐ろしい熊害事件10選 100年前の北海道の悲劇、世界最悪のインドの人喰いグマ…

Soica2001 / Wikimedia Commons

◆5.死体を食べているクマを見てしまった

 2017年、アメリカのモンタナ州の奥地をハンティングのため訪れたソマーさんは、まさに死体を食べている最中のクマに出くわした。ソマーさんの友人はクマスプレーを噴射し、隙を突いて逃げ出したものの、ソマーさんはクマに狙われてしまう。

 木の周りを2周するうちに銃をたたき落とされたうえ、足を噛まれ、頭を口に含まれ、大きな裂傷を受けた。頭蓋骨が砕ける音が響くなか、すんでのところで狩猟仲間が駆けつけたという。ロバに揺られて5マイル(約8キロ)先の医療施設に運び込まれ、頭を90針縫っている。

◆6.クマとの絆が迎えた最悪の結末

 2003年、アラスカ州のカトマイ国立公園で、映画製作者のティモシー・トレッドウェルさんとパートナーのアミー・フーグナードが、ヒグマに襲撃された。ティモシーさんは13年間この国立公園の大自然で暮らし、「グリズリーマン」として知られるほどだった。だが、クマとの「絆」は恐ろしい結末を迎える。

 パークレンジャーが彼とアミーさんの遺体を発見した際、両者の身体は飢えたグリズリーベアによってあちこちが食べられていた。ティモシーさんの最期の瞬間を収めたビデオテープが発見されており、閲覧したシカゴ紙によると、「私は殺される」と叫んでいたという。

次のページ 計12人殺害、正体いまだ不明のインドのクマ

Text by 青葉やまと