サッカーW杯 日本は“ダークホース”? 前王者スペインのサッカー専門家が期待
2014年サッカーW杯ブラジル大会が、12日に開幕する。
優勝候補は、ブラジル、スペイン、ドイツ、アルゼンチンとされる。スペインの世界サッカー評論家、フランシスコ・オルティー氏は、この4チームの他に活躍が期待されるダークホース的な存在として、日本をあげている。
【日本代表は、アジアで最も強力?】
同氏は、スペインの『Futbolprimera.es』 の中で、「 ベルギーの次に日本、チリ、ボスニア、ロシアに期待」 との記事を掲載している。日本を選んだ理由として、アジア王者の実績、本田や香川といった「ボールコントロールが上手く、試合の流れを読む能力が非常に優れた選手」をあげている。
一方で弱点は、両サイドからの強烈な攻撃力に欠け、 ゴールを確実に狙えるキラーがいない、と指摘した。グループリーグを通過できた場合、決勝トーナメント1回戦の、Dグループ(イタリア、イギリス、ウルグアイ、コスタリカ)上位チームとの対戦が壁となる、とも論じている。
同じくスペインのサッカー評論家のアドゥリア・カサイン氏も、スペインの『marcadorint.com』で、日本のストライカー不足を指摘している。さらに日本について、「(2010年)南アフリカ大会で16強まで残ったが、大会を通じてわずか4得点しかあげていない。しかしチーム全体はバランスが取れているし、特に中軸陣は優れている」と評価している。
【本田と香川に注目】
「本田と香川のプレー次第で、日本選抜の可能性が決まる」と、スペインのサッカー評論家のジョン・ウランサ氏は分析している(『Deportespolos.com』)。
また同氏は、「本田は日本選抜のスターであり、香川は秀でた能力を備えている。特に本田のキック力は注目に値する。問題は調子の良さを継続して維持することに欠ける点にある 」と評価している。
【ライバルは、ベルギー、チリ、ボスニア、ロシア】
なお前述のオルティー氏は、日本以外のダークホースとして、ベルギー、チリ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ロシアをあげ、以下のように分析している。
・2002年大会以来の出場となるベルギーは、同国サッカー界の黄金時代を迎えたかのように、能力ある選手が集まっている。特にFWルカク、GKクルトワは世界でトップレベルの選手。
・チリはディフェンスが幾分弱いものの、非常に競争力があり、どの強豪チームとも互角の戦いができる。前王者スペインは、予選同組のチリを特に警戒している。
・初出場のボスニア・ヘルツェゴビナは、チームワークの良さに定評がある。
・ロシアは強力な選手を多く抱える。勝負強さが課題だったものの、元イングランド代表監督であるカペッロ監督の、百戦錬磨の経験がチームを引き立てるはずだ。