賞金総額6億円超の大会も 海外のゲーム大会市場が急成長 Youtubeも中継サービスを買収か
今、海外のゲーム大会がかつてない盛り上がりを見せている。米ゲーム製作・配信会社バルブ・コーポレーションが主催する『Dota 2』の世界大会「The International 2014」が、eスポーツ史上最高賞金額を更新している。記事執筆時点で600万ドルを超えており、最高額の1000万ドルにも到達しそうな勢いだ。
そんな中、複数の米メディアが、YouTubeがゲーム実況中継サービスTwitchの買収に向けて動いていると報じている。買収額は10億ドルで、同社にとって過去最大規模の買収になるという。海外、特にアメリカでは、テレビゲームの観戦が一つの大きなエンターテイメントになってきているようだ。
【『Dota 2』世界大会「The International 2014」】
『Dota 2』とは、バルブが開発・配信するDotA系アクションストラテジーゲーム。2011年に賞金総額160万ドル(1億6000万円)で開始して以来、世界のeスポーツで最も利益を生んでいる、とニュースサイト『VG24/7』は報じている。
今年の「The International 2014」は、6月18日にシアトルのキーアリーナで開催される。4月初めに売り出された1万枚のチケットは1時間で完売したという。
【「The International Compendium」システム】
『ゲームスポット』によると、バルブは昨年から大会の概要を記録したデジタルプログラム、「The International Compendium」(コンペンディウム)を導入した。購入者は参加チームの経過を追いながら予測を立てることができる。
コンペンディウムはひとつ10ドル(1000円)で、その売上が賞金額に2ドル50セント(250円)ずつ追加されるシステムになっている。プレイヤーは経験値を買うなど様々な方法で、コンペンディウムをレベルアップすることができ、購入金額の25%が賞金に追加される。
また到達した賞金額によってストレッチゴールが設定されており、目標達成により、コンペンディウム所持者や、場合によってはプレイヤー全員が特別な報酬を受け取れる仕組みになっている。当初設定されていた、最高金額である600万ドルのストレッチゴールが達成されたため、新たに1000万ドルのストレッチゴールが設定された。賞金に限度額はなく、大会当日の7月18日まで加算され続ける。
【増え続ける賞金額】
バルブが用意した160万ドルの賞金総額は、コンペンディウム販売開始から一晩で220万ドル(2億2000万円)に。さらに1週間後の16日には、500万ドル(500億円)を超え、記事執筆時点(日本時間21日)では600万ドルを超えている。
バルブは当初、13のストレッチゴールを設定、180万ドル(1億8000万円)ではバトルポイントブースター、600万ドル(6億円)ではベーシックカスタマイズなどの報酬を用意していた。現時点の総額からすると、新たに設定された最終的なストレッチゴール到達も時間の問題のようだ。
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