過激スポーツの世界大会にテレビゲームが追加 ユーザーから「ゲームもスポーツ?」「なぜCoD?」

 「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」とは、対戦型のコンピューターゲームをスポーツの一種であると考える際の名称だ。その「eスポーツ」が、アメリカのケーブルテレビESPNが主催するエクストリーム・スポーツの大会X Gamesに新しい競技として加えられるとの発表が28日になされた。海外のゲームメディアが報じている。

【eスポーツが “X Games” で招待試合】
 ESPNのX Gamesは例年、夏と冬に行われるエクストリーム・スポーツの大会である。来る6月にテキサスのオースティンで開催される大会には、スケートボードやモトクロスといった従来の競技に加えて、アメリカの「メジャー・リーグ・ゲーミング(MLG)」から選手を招き、eスポーツの招待試合が開催される。今回使用されるゲームは『コール・オブ・デューティー』だ。

 USAトゥデイ紙によると、MLGの上位5チームと最近の3試合の勝者3チームの合わせて8チームが、3日間のトーナメント方式でメダルを争うことになる。試合の様子はウェブのMLGチャンネルと、モバイルまたはXBox 360のアプリを通してのMLGによる独占放送だが、ゲーム情報サイト『GameSpot』によると試合のハイライト部分はEPSNとスポンサーであるABCでも放映されるようだ。

 観戦チケットは3日間のパスが89ドルで販売されている。189ドルの特別チケットには、バックステージツアー、選手との握手権、グッズのお土産などが含まれる。

 「ゲーム競技とMLGプロリーグの知名度は常に高く、最高のゲーマーがMLG.tvで毎月競うのを何百万人もが観戦している」とのMLGの販売担当上級副社長の言葉をゲーム情報サイト『EUROGAMERS』は引用する。彼はまた「このXGとのコラボはMLGをメインストリームに展開するのにとても助けになる」とも述べている。

 『GameSpot』によると、MLGは今年に入ってからブラジルへの進出計画を発表しており、また、世界初のゲームアリーナを中国沖に建設する予定もあるという。

【一般ゲーマーたちの見解は「スポーツではない」?】
 USAトゥデイ紙や『EUROGAMERS』のコメント欄には、「何故『コール・オブ・デューティー』なのか」と、それぞれの推薦するゲームを挙げるコメントが多い。また、ゲームの選択について以下のような意見もあった。

・『コール・オブ・デューティー』って自動照準が付いてなかったっけ? バンパー(ガター落ち防止柵)を出した状態でのボーリングを観るようなものじゃない? (EUROGAMERSコメント欄)

 一方、『GameSpot』が今回の大会について「eスポーツも『正統な』スポーツである」という主張を強化するものだと書いたのに呼応して、同サイトのコメント欄にはゲームをスポーツに含めるかどうかに関する意見がいくつか並んだ。

・ごめん…スポーツもゲームも好き、だけど両者は全然別のもの。どうしてコンピューターゲームを「スポーツ」にしようとするのか。

・お願いだからゲームをスポーツと呼ぶのをやめられないかな? 恥ずかしいよ。

 また、エクストリーム・スポーツはリスクが高いからこそエクストリームなのであり、せいぜい心臓発作のリスクくらいしかないコンピューターゲームを「エクストリーム」とは呼べないという意見、モーション・コントローラーを活用して剣で戦うタイプのゲームをやれば「エクストリーム」になるといった意見も出ていた。

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア [amazon]

Text by NewSphere 編集部