ディズニー映画『アナと雪の女王』、『聖闘士星矢』と設定が似すぎ? 海外でも話題に

 ディズニーの大ヒットアニメ映画、『アナと雪の女王』が3月14日に日本でも公開された。それ以降、同作が1980年代のアニメ『聖闘士星矢』からの剽窃ではないかとの主張が2ちゃんねるやツイッター上でされている。この点について、海外サイトが分析している。

【取り沙汰されている類似点】
 ゲーム情報サイト『Kotaku』によると、『アナと雪の女王』のエルサとアナの姉妹は、『聖闘士星矢』に登場するヒルダとフレアの姉妹に似ているとの指摘がある。類似点は以下の通りだ。

・姉妹の妹、フレアとアナ:明るい髪(色は違う)を2本のお下げにし、ピンクの服を着ている。姉と王国を守ることを願っている。特殊能力は持たない。

・姉妹の姉、ヒルダとエルサ:超自然的な氷の力を持つ。何らかのきっかけで悪の側に堕ちるまでは優しかった。

・プロット:妹と外部から来たハンサムな男を含む、ある種の三角関係。

【インスパイアと剽窃の境界】
 イギリス・アイルランドの『Yahoo! Movies』への寄稿では、上記の類似点を認識しつつも、剽窃とはいえないと主張する。

 『アナと雪の女王』はハンス・クリスチャン・アンデルセンの『雪の女王』(1844)の公式な翻案である。ディズニーが既存のコンセプトの剽窃を疑われるのは初めてではない。過去に糾弾された『ライオンキング』はハムレットの翻案として知られており、同作が剽窃であるという主張には重みがない、今回も同様だというのが寄稿者の見解だ。

 また寄稿者は、ほとんど全ての映画が既存のアイデアからインスパイアされているか、あるいは翻案している、と主張する。この点については『Kotaku』の記者も「それとも多分、『アナと雪の女王』は『聖闘士星矢』にインスパイアされたのだろう。それは必ずしも悪いことではない、アーティストは常に他からインスパイアされているのだから」と同様の意見を述べている。

【一般読者の見方】
 これらの記事に対して、各サイトの読者は以下のようにコメントしている。

・共通の要素はいくつかあるけど異常だとはいえない、”trope”(転義、比喩的に使った語句)というものだ。ビジュアルでの共通点は、同じ理想的なノルディック民族を描いたからだろう。『聖闘士星矢』の筋書きは『アナと雪の女王』とは完全に別物だ。(Kotaku)

・『聖闘士星矢』も同じくアンデルセンの雪の女王をもとに描かれたという可能性は? 正直、『聖闘士星矢』からインスピレーションを受けたというよりは、共通の祖先があったという方があり得るように見える。(Kotaku)

・『アナと雪の女王』をアニメからの何かと結びつけるなら、自分は『FAIRY TAIL』の氷の造形魔法が思い出される。(Kotaku)

・『聖闘士星矢』は神話の要素を見据えていて、『アナと雪の女王』はアンデルセンの雪の女王に基づいている。2つのストーリーは完全に違う。赤ん坊でも違いが言える!!! (Yahoo! Movies)

・最終的には全てのアイデアはリサイクルされる。また人間として我々は月並みなものに溺れている。幸運にも『アナと雪の女王』は通常のディズニーの月並みさを打ち破って、面白く、かつ見え透いてはいないものになった。素晴らしい映画で、音楽もアニメーションも共に傑出していると思う。(Yahoo! Movies)

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Text by NewSphere 編集部