日本の制服が、ファッションとして受け入れられている? コスプレと一線を画すフィリピン事情(コラム)

 日本のアニメやドラマの影響で、海外のコスプレ人口が増加しているのは、ニュースや各国のブログで取り上げられる件数の多さ、各地で開催されるイベントからも見てとることができる。

 こうした中、日本の「制服」に関しては、コスプレとしての着用とファッションとしての着用という、2つの面があるようだ。

【日本における制服着用とは】
 日本の中学・高校では、制服を着用することが多く、まず「学校制服」としての正しい着用方法がある。また、私服高校生などが「制服ファッション」として着用するスタイルもある。

 それとは別に、アニメなどのキャラを意識した「制服コスプレ」として着用されることもある。

【海外での制服着用にはどんな意味が?】 
 では、海外では制服を着ることにどんな意味があるのだろうか?

 日本好きのある女性ブロガーが、ブログ『Life’s Sweet Essentials』の中で、「制服には、非常に多くの表現方法がある」として、アレンジの多彩さや楽しさについて語っている。

 制服コーナーを持つ通販サイトがお気に入りのようだ。「さまざまな制服が選べるだけでなく、大人サイズがある!」と喜びの声を上げている。

 著者はロリータファッションなどは好きと語るが、いわゆるアニメなどのコアなコスプレーヤーではない。彼女にとっての制服は、「かわいいファッション」であり、会社帰りや休日などに、ちょっと普段の枠から外れて楽しむ存在のようだ。

【制服をファッションとして楽しむ】
 フィリピンのファッションサイト『Kawaii Philippines』でも、制服が「日本のシンボルの一つ」として紹介されている。

 制服を着て「文化祭を手伝ったり物陰から憧れの先輩を見つめるなど、日本の学校をテーマとする物語の世界を妄想する」のではなく、「自分たち風の本物の制服を楽しもう」と、コスプレよりもファッションとしての制服を楽しもうとする方向性が見られる。

 このサイトで紹介されている「Big in Japan」は、フィリピンのファッションモールに今年オープンしたばかりのコーナーで、日本の“カワイイ文化”をフィリピンに紹介するものだ。日本の制服を扱うショップも出店している。

【今後の制服ファッションの行方は?】
 海外における「日本の制服」の認知度は上がってきているようだが、アニメコスプレほどの熱は感じられない。「Big in Japan」のFacebookページも、オープン以来2ヶ月で2,124いいね!で、これからという状況だ。

 とはいえ、日本の「制服」が、ファッションの一種として受け入れられればおもしろい。新たな「クール・ジャパン」として世界に広まるのだろうか?

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Text by NewSphere 編集部