金メダル本命だった! 団体で銅メダルの葛西、大偉業を海外紙も絶賛
17日、ソチ冬季オリンピックでノルディックスキージャンプ団体が行われ、日本は1024.9点で銅メダルを獲得した。ジャンプ団体のメダル獲得は1998年の長野大会以来、16年ぶりとなる。
金メダルはドイツで1041.1点、銀メダルはオーストリアで1038.4と、いずれも接戦の争いとなった。
【葛西の銀メダルで日本が優勝候補に昇格】
米スポーツサイト「ブリーチャー・レポート」によると、優勝候補の本命はドイツではなかったらしい。ではどこだったのかというと、日本だという。15日、ラージヒル個人で銀メダルを獲得した41歳の”レジェンド” 葛西紀明が、日本を「もっとも金メダルに近い国」へと押し上げたのである。
惜しくも金はならなかったものの、葛西は期待通りの活躍を見せる。2回目のジャンプは全選手中3番目となる飛距離を出し、4位ポーランドを引き離した。個人の銀メダルに続いて素晴らしいパフォーマンスを見せ、チームを銅メダルに導いた、と同メディアは報じている。
【レジェンドが証明した”年齢はただの数字”】
AP通信は「この競技で、年齢はただの数字にすぎない」と述べている。理由はもちろん、葛西の存在だ。
ゴルフと釣りとワインが好きな41歳のレジェンドは、まだ金メダルを取っていない。しかし葛西は45歳となる2018年も戻ってくると言う。同メディアはこう伝え、“生きる伝説”の続きに期待を寄せた。
ちなみに、個人2冠の金メダリストで、ラージでは葛西に辛勝した26歳のストフは「自分が41歳のときには引退してすてきなビーチでゆっくりしていたい」と語ったそうである。
【チーム全員を讃える日本メディア】
葛西の偉業は素晴らしい。だが今回は団体戦である。海外メディアは、葛西に惜しみない賛辞を贈る一方、伊東大貴、竹内択、清水礼留飛の3選手についてほとんど触れていないのが残念なところである。
かたや、日本メディアは全選手の活躍とチームの絆を中心に伝えている。
NHKによると、伊東は膝を負傷していた。しかし競技が終わるまでは痛いと言いたくなかったと語る。竹内は、オリンピック前に病気で入院。一時は出場を諦めかけたが、子供のときからの夢を胸に乗り越えた。最年少の清水は、自分の力ではなく先輩たちの苦労のおかげで取れたメダルだと話す。そして皆一様に、チームメイトへの感謝を口にした。
葛西は「メダルの色は関係ない。チーム全員が力を合わせてメダルを取ることができて本当にうれしい」と、涙を浮かべながら語ったとのことである。