日本も上位、世界海運ランキング トップ3に見る海運覇権の構造と実態

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◆第三位は分業型の代表

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 三位には日本が入る。日本は造船業や海運企業の競争力で長年にわたり世界有数の地位を維持してきたが、船舶の登録や運用については国際分業を活用する傾向が強い。UNCTADによると、その保有船腹量は約2億4000万重量トン規模とされ、世界シェアは約10%と上位国の一角を占めている。大手海運各社はばら積み船や自動車運搬船、LNG船など幅広い船種で存在感を示している。

 結果として、保有船隊の多くは外国旗の下で運航されている。自国旗比率は低く、税制や規制面で有利な国を選択することで、運航コストの最適化を図っている。

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 それでも、日本の海運企業は長期契約や高品質な運航管理を強みとし、資源輸送や自動車輸送などで安定した存在感を維持している。荷主との長期契約を基盤に収益の安定性を確保している点も特徴だ。造船、金融、オペレーションが分業的に連携する構造は効率性に優れるが、制度面では外部依存が残る。

 産業基盤は強固でありながら、制度面では外部に依存する分業型モデルに位置づけられる。

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Text by 切川鶴次郎