「ステルス値上げ」許さない…対策に乗り出す国々 違反すれば罰金も
◆韓国やオーストラリアでも
韓国の消費者の間でも、ステルス値上げへの不満が高まっている。韓国政府が昨年末に1ヶ月間を費やして実施した調査では、チーズやビール、牛乳など9品目37製品で、価格据え置きのまま量や大きさが縮小していたことが確認された。
韓国の聯合ニュースは、「高いインフレ率のなか、企業が生産コストの上昇分を消費者に転嫁している」ことに対し、「国民の不満が高まっている」と指摘する。
オーストラリアでも社会問題化した。豪公共放送ABCによると、消費者グループ「チョイス」は、コーレス社の朝食シリアル「マイティー・グレイン」が4.50豪ドル(約440円)の価格を保持しつつ、内容量が65グラムも減少していると指摘した。他社のシリアル製品も同様に内容量が削減されていることが判明している。
Easter treats, breakfast staples and cleaning products are among the latest to get smaller and more expensive. Read more: https://t.co/pxxSMnRLvj pic.twitter.com/EXa9uZxDb8
— CHOICE (@choiceaustralia) March 20, 2024
もちろん、消費者が気づかないわけではない。レンディング・ツリーの調査によると、アメリカで過去1年間に少なくとも1回のステルス値上げを経験または認識した消費者は71%に上る。また、57%は複数回の経験があると回答している。
年齢層別では、ベビーブーマー世代(60~78歳)が70%と最も高く、Z世代(18~27歳)の48%、ミレニアル世代(28~43歳)の54%を大きく上回った。年収別では、10万ドル以上の層が68%と最も高く、3万ドル未満の層は47%と最も低かった。