復活するレコード 世界各地で伸び続ける売上高 最新アルバムが貢献

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◆最新アルバムが貢献
 レコード売上の復活は、必ずしも昔の音楽が再評価されているということではないようだ。既出のBPIの報告によれば、2022年のレコード売上のトップ10にランクインしたアルバムのうち8つが同年にリリースされたものだった。トップセラーが、ビートルズやピンク・フロイドといったアーティストがトップ10のうちの7つを占めていた2017年と比べると、2022年のレコード売上は最新アルバムが貢献していると言える。2022年にイギリスで最も売れたレコードはテイラー・スウィフトの『ミッドナイト』で、同アルバムはリリースした週だけで6万2000枚近く売り上げた。スイフティーと呼ばれるスイフトの忠実なファンが、この売上に貢献したと見られる。

 新型コロナウイルスのパンデミックでライブが休止となる一方で、在宅時間が増えたことは、レコードなどが見直されるきっかけの一つとなったようだ。さまざまなコンテンツのデジタル化が進むなか、フィルムカメラやレコードなどは衰退・消滅するのではなく、ファッションのような文化トレンドとしてリバイバルを繰り返すのかもしれない。

Text by MAKI NAKATA