ロシアGDP、15年前に逆戻り 急速なインフレ、パニック買い…市民も混乱
ロシアは現在世界の金融組織から排除され、いまだかつてない徹底的な制裁を受けている。同国がウクライナに侵攻して1ヶ月以上が経過したが、国家の信用は失われ、経済的苦痛は徐々に国民に広がっている。
◆経済縮小 インフレも高水準
世界銀行によれば、ロシアは2020年には世界第11位の経済大国だった。しかし今年末には15位以下に転落する可能性があると元ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジム・オニール氏は見ている。ロシアのエコノミストは、22年の経済成長率はマイナス8%、インフレ率は20%に達すると予測している。(ロイター)
国際金融協会(IIF)は、今年の経済成長率はマイナス15%、来年はマイナス3%とさらに暗い見通しを示している。国内総生産(GDP)は約15年前のレベルに逆戻りするとされ、さらなる制裁があれば見解は変わる可能性があると指摘している。(ブルームバーグ)
ロシアのエリヴィラ・ナビウリナ中央銀行総裁は、就任以来インフレ抑制などで手腕を発揮してきたが、この1ヶ月で成果は台無しになった。年間物価上昇率は14.5%と加速しており、目標の5倍にあたる20%を超えるはずだとロイターは指摘。家計のインフレ予想はこれからの1年で18%を超え、11年ぶりの高水準になるとしている。
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