10月に消費税10%にするべきか? 海外メディアから賛否の声
◆中国発世界的不況も 今は時期ではない
日本の景気減速は中国の減速にひきずられている部分があるとバード氏は見ており、ブルームバーグのオピニオン・コラムニスト、ダニエル・モス氏も同様の考えだ。長らく日本の強みと考えられてきた輸出も、中国の減速に大きな影響を受けているとする。1月の中国への輸出は17%減少し、輸出全体も8.4%落ち込み、エコノミスト予想の5.7%減を大きく下回った。これらの数字を見れば、新しい刺激策が必要なのではと心配になるのに、ましてや消費増税のような負担はとんでもないとする。
増税が歓迎されるタイミングなどあるわけはないが、やってはいけない時期はあると同氏は主張する。中国の減速は、米中貿易戦争の影響だけではない。短期間で急成長を遂げた中国経済は、その分これからの成長が抑えられることになる。その事実は昨年すでにわかっていたことだとし、安倍首相がその時点で世界経済の減速の程度を熟慮していたかどうかは疑わしいと述べる。