外国人絶賛、日本の豪華クルーズトレインたち…「ななつ星」は米誌ファン投票で世界一
◆「まるで王室専用列車」の高級感から、週末のプチ贅沢まで
豪華列車を専門とする旅行代理店「ラグジュアリー・トレイン・クラブ」の共同設立者であるサイモン・ピエロー氏は、ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)の電話取材に応じ、日本の豪華列車の質をこう表現している。「多くの人が、王室専用の列車以外ではありえないと思っていることです」。快適な環境でゆっくりとした旅を楽しみ、最高のサービスと最高級の食事を味わう。そんな体験を求めている人に、豪華列車はうってつけだとピエロー氏は語る。客室によっては専用バスルームを備えるものもある。予約は好調で、ほとんどは数ヶ月前には売り切れるとピエロー氏は語る。
クルーズトレインは通常の列車に比べて高額ではある。たとえばななつ星の1泊2日九州コース(2024年4〜8月出発分)は、1名あたり65万円(2名1室利用)からとなっている。しかし、数十万円もしない列車であっても、特別な時間が待っている。東京に住む33歳のカナダ人保険数理士のシムラン・ナグラさんは、鬼怒川温泉への2時間の旅に、東武鉄道の特急スペーシアを利用した。豪華なソファの列車を、3840円の手頃な料金で楽しめたという。ナグラさんはNYTに、「豪華列車なので乗るのがとても楽しみでしたし、とても手頃な価格設定なんです」と語る。「窓は大きく六角形をしており、景色が際立ちます」。列車内のカフェでは、樽生クラフトビール、日本酒2種類、地元産のコーヒーなど、日光の名産品が用意されていた。
新幹線のグランクラスも旅行者たちを驚かせる。オーストラリア人ジャーナリストのジェイク・スターマーさんと妻のレイチェルさんは2018年、日本に引っ越した直後の旅行でグランクラスを利用した。ほかの席が完売だったため仕方なく乗ったというが、東京から長野県の飯山までの約2時間の旅路を、「とても贅沢でした」と振り返る。座り心地の良いシートにホットタオル、おいしい弁当を満喫したようだ。(NYT)
週末の遠出でワンクラス上の特急列車を利用したり、退職後に贅沢なクルーズトレインを楽しんだりと、シーンに応じた特別な時間を選べるのも列車旅の魅力だ。
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