外国人絶賛、日本の豪華クルーズトレインたち…「ななつ星」は米誌ファン投票で世界一
列車内にホテルのように泊まりながら各地を巡る、豪華な観光列車「クルーズトレイン」が人気だ。数ヶ月前に予約しないと売り切れてしまう盛況となっており、日本国外から遠路はるばる訪れて列車で過ごしたいという海外のファンも少なくない。海外の旅行専門誌ライターや旅好きのユーチューバーたちが日本を訪れ、まるで高級ホテルと間違えてしまうような、とびきりの体験に驚いている。
◆九州を走りながら味わい尽くす「ななつ星」
JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」は、列車内で宿泊しながら各地を巡る、日本初のクルーズトレインとして誕生した。昨年10周年を迎えている。九州7県を7両編成の客車でめぐり、自然・食・温泉など7つの観光素材を楽しむことから「ななつ星」と名付けられた。海外でも旅好きの人々間で知名度が高く、米コンデナスト・トラベラー誌の読者投票による「世界最高の列車旅」では2023年の1位に選出されている。ベッドから磁器に至るまで、一つ一つが日本の職人の手作りという質の追求も、人気の秘密だ。「鉄道ファンは豪華な日本のこの機関車を、最も広くて快適な部類に入ると感じることだろう」と同誌は述べる。
アメリカ人ジャーナリストで東京在住のメリンダ・ジョーさんは、同誌への寄稿で、ななつ星を「日本版オリエント急行」と表現している。世界で最も豪華と称えられるヨーロッパの長距離列車になぞらえる形だ。ななつ星は2022年にリニューアルを遂げた。彼女は「客室数わずか10室、定員20名という豪華な列車は、おもてなしの心を新たな高みへと昇華させる」と述べ、実際に乗車した体験を綴っている。
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