日本に来た外国人の「食」の感想は? 5ヶ国1200人の調査でわかったこと

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◆アメリカのZ世代は「せんべい」に興味
 アメリカでも和食旋風は続く。世界的な香料メーカーのドイツ・シムライズ社は昨年5月、同社が運営するウェブサイト『インサイト』を通じ、「和食トレンドがアメリカに到来」と報じている。曰く、Z世代の多様性志向によって新しい食文化の受け入れが進んでおり、従来の寿司やラーメンから、より本格的な日本食への関心が高まっているのだという。

 意外なところでは「せんべい」など米菓が注目を浴びており、はちみつや砂糖で甘みをつけたせんべいや、桜の香りのごま塩で甘じょっぱい風味を出した商品が好評だという。パフ状に揚げた「こつぶっこ」や「歌舞伎揚」も人気を集めている。また、梅干しや照り焼きチキン、ツナマヨを具材として使用したおにぎりの需要も高まっているという。

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 一方、和風イタリアンなどのフュージョン料理も人気だ。天ぷらにしたエビを、バジル、トマト、チーズなどとともに乗せたピザや、味噌を使用したクリームチキン・パスタなどが意欲的に開発されている。また、ひよこ豆やナス、スイカにたくあんなどを使用した、ビーガン寿司も人気だという。

 和食と言えば「寿司」といった固定観念を超え、せんべいなど多様な日本の食品が注目を集める一方、およそ日本料理とは言えないフュージョン料理も創作されている。総合的に日本の食文化への関心が高まっている証しなのかもしれない。

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Text by 青葉やまと