佐藤輝明はMLBで通用する? 米データ分析が予測する「36本塁打、201三振」

WBCの日本対オーストラリア戦で二塁打を放つ佐藤輝明(3月8日)|Eugene Hoshiko / AP Photo

阪神タイガースが佐藤輝明のポスティング制度によるメジャーリーグ(MLB)挑戦を容認した。佐藤は2026年、打率.306、39本塁打、106打点を記録し、セ・リーグの三冠王に輝いた。

アメリカでは、その長打力に大きな期待が寄せられる一方、三振の多さや守備位置をめぐる懸念も指摘されている。米データ分析サイトは、MLBでの2027年の成績について、36本塁打、201三振という興味深い予測を示している。

◆MLBで36本塁打、201三振との予測
アメリカの野球データ分析サイト「ファングラフス」は9月22日、エンゼルスの今後の補強策を検討する記事で、佐藤が加入した場合の成績予測を掲載した。

統計予測システム「ZiPS」による2027年の予測は、打率.248、36本塁打、101打点、201三振。出塁率.317、長打率.522で、球場などの条件を考慮した打撃指標「OPS+」は128となっている。OPS+は100が平均で、打撃力が平均を28%上回る計算だ。

年間36本塁打という長打力への期待が示された一方、201三振という数字も目を引く。

ただし、これはエンゼルスの戦力強化を想定したシミュレーションの一部であり、実際の移籍先や成績を示すものではない。

◆「30本塁打超」の潜在力、課題はボール球への対応
野球専門サイト「ジャスト・ベースボール」も9月、佐藤のスイング速度や打球速度を高く評価し、MLBでも年間30本塁打以上を狙える中軸打者になる可能性があると分析した。

同サイトによると、佐藤のストライクゾーン内の球に対するコンタクト率は81.3%。村上宗隆がNPB最終シーズンに記録した73.4%を上回る。

一方で、ボール球に手を出す傾向が強いことを最大の懸念材料に挙げた。長打力を備えるものの、空振りの多さや選球眼には課題が残るという評価だ。

「CBSスポーツ」も、佐藤の今季のコンタクト率が66%で、MLB平均の77%を下回ると指摘している。こちらはゾーン内に限らず、スイング全体を対象とした数字だ。

さらにMLB公式サイトは、佐藤の直近2年間の三振率が27%だったことに注目。村上はNPB最後の2シーズンで28.8%だった三振率が、MLB1年目には35.4%に上昇したと紹介している。

◆米スカウトは長打力を評価、守備は外野が適任か
MLB公式サイトが取材したスカウトは、佐藤の打撃力はメジャーでも通用するとの見方を示した。一方、守備については三塁や一塁よりも外野が適していると評価している。

ジャスト・ベースボールも、三塁からの送球が安定しない点を指摘。強肩を生かして右翼を守ることはできるものの、守備面ではマイナスになる可能性があると分析した。

米スポーツメディア「ザ・アスレチック」も、佐藤を村上や岡本和真と似たタイプの打者と位置づけ、三振が多い傾向はあるものの、MLBでも通用する本物の長打力を備えていると評価している。

米メディアや専門家の評価を通じて共通して浮かび上がるのは、長打力への期待と、空振りや守備への懸念だ。佐藤がMLBでどこまで力を発揮できるかは、ボール球への対応と守備位置への適応も鍵になりそうだ。

Text by 白石千尋