「ベストドレス賞はモンゴルだ」注目集める各国のオリンピックユニフォーム

ハイチのオリンピックユニフォーム|Stella Jean via AP

 26日に開幕するパリ・オリンピックの各国代表団のユニフォームが話題を呼んでいる。ナショナルブランドにこだわらない国もあるなか、自国の若手デザイナーが手掛けたモンゴル代表団のユニフォームが話題を呼んでいる。

◆有名ブランドが手掛ける五輪ユニフォーム
 オリンピック開催国のフランスのユニフォームを手掛けたのは、革製品やメンズウェアで知られる1895年創業の老舗ベルルッティ。創業デザイナーはイタリア人だが、パリに拠点を構えており、1993年にLVMHに買収された。LVMHは今回のオリンピックのプレミアムパートナーとして1億5000万ユーロを投資し、聖火のトーチやメダルデザインも傘下のブランドが手掛けている。ユニフォームの特徴は、フランスの国旗の色を使い、ベルルッティ製品の特徴であるグラデーションのついた磨き仕上げの雰囲気を、袖なしジャケットのラペル部分で表現した点だ。

 アメリカのユニフォームは、ラルフ・ローレンがデザイン。同社が手掛けるのは今回で9回目。開会式用のアメリカのトラッド感が漂うジャケットスタイルと、閉会式用のカジュアルな白のバイクジャケットと白デニムなどを手掛けた。全体的に星条旗のレファレンスが感じられるような配色で、カジュアルバージョンのバイクジャケットの真ん中には、大きくUSAと書かれている。愛国精神を感じ取ることができるユニフォームだ。

 約600名もの選手が参加するアメリカとは対照的に、わずか7名のアスリートが参加するハイチに関しては、ハイチにルーツを持つイタリア人デザイナー、ステラ・ジャンが担当。ハイチ人アーティストのフィリップ・ドダールのアート作品を取り入れ大胆なデザインが特徴的だ。

 そのほか、カナダも自国ブランド、ルル・レモンがユニフォームデザインを担当、オランダも自国のデニムブランド、デンハムが手掛けた。日本チームに関してはアシックスがデザイン。一方で、日本を代表するブランドの一つである、ユニクロは、スウェーデンのユニフォームをデザインした。



◆モンゴルチームのユニフォームが話題に
 各国のデザイナーが作り上げた多彩なユニフォームデザインがリリースされるなか、インターネット上では、モンゴルチームのユニフォームが話題を呼んでいる。デザインを担当したのは、ウランバートル在住の姉妹が創業したファッションブランド「ミシェル・アマゾンカ(Michelamazonka)」だ。彼らがデザインした2パターンのユニフォームは、モンゴルの民族衣装デールにインスパイアされたもの。全体的にクリーンでモダンな印象だが、襟や前身頃の部分に金糸で刺繍が施され、ラグジュアリーな雰囲気が漂う。一着を完成させるのに平均20時間かかったという。

 このデザインは特にティックトックなどのソーシャルメディア上で拡散。たとえば、ティックトックユーザーのライアン・イップが「ベストドレス賞はモンゴルに決まりだ(Mongolia won Best Dressed for sure)」としてこのユニフォームの画像を投稿したところ、200万回以上再生された。ミシェル・アマゾンカは前回の東京オリンピックでもユニフォームデザインを担当しているが、前回のデザインはより民族衣装感が強いものだった。しかし、今回のデザインはよりコンテンポラリーなものなり、発表された画像もファッション性が高く、大きな注目を集める結果となった。

Text by MAKI NAKATA