パリ五輪のぬいぐるみが中国製で物議「フランスの象徴が…」
◆一朝一夕に断ち切れない中国製
政界からも批判の声が複数出ている。ベシュ環境相は11月15日、パリオリンピックで中国製のマスコットを販売することには「問題がある」と明言し、「オリンピックまでの数ヶ月で、なんらかの軌道修正ができれば」と意見を示した(フランス・アンフォ、11/15) 。
だがその一方で、レスキュール産業担当相は、たとえ少数でもフランスで製造するのは良いことで、これを機に国内のぬいぐるみ製造工場の体制も増強されるはずだという見方を示している(BFM、11/15)。
実際、おもちゃに限らず中国製を断ち切るのは至難の業だ。フリージュの値段の差からもその難しさを感じることができる。中国製のフリージュぬいぐるみの販売価格が34.9ユーロ(約5000円)であるのに対し、フランス製の販売価格は49.9ユーロ(約7200円)となる予定だ(キャピタル誌、11/15)。
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