『FF7リメイク』海外レビュー好評 「戦闘変わると聞いて悲しかったが……」
♦︎新鮮な操作感覚生む、リアルタイム・アクション
米IGN(4月6日)は奇しくも同時期に発売となったリメイク作『バイオハザード RE:3』と比較し、両作は「『リメイク』が取り得るアプローチとして最大限の違いがある」と説明している。RE3が原作に忠実なリメイクであるのに対し、FF7Rは「リメイクというよりは完全な再発明」の路線を歩んだ。原作とのおもな差異はバトルシステムであり、ターンベースのコマンド選択制から「エキサイティングなリアルタイム・アクション」に刷新されている。同誌記者は「オリジナルのFF7のターン制アクティブタイムバトル(ATB)をこのリメイク作が採用しないと聞いたときは初めこそ悲しんだものだが、かの象徴的なシステムは卓越した方法でリアルタイムの戦闘に変貌した」と論評している。直接操作できるのは基本的には1人のキャラクターだけだが、戦闘中にパーティーのメンバーに指示を与えたり、操作対象を切り替えたりすることも可能だ。
行動の選択肢が広がっただけ、さらに手応えのあるバトルが楽しめるようになった。ゲーム・スポット誌は敵が互いに連携するかのような攻撃を繰り出すようになっており、行動が狡猾になっていると指摘する。バトルフィールド上に立ち入れない領域を作ってこちらの行動を制限したり、毒とマヒで敵パーティーに有利な状況を生み出したりといった具合だ。操作キャラの動きが封じられ、操作対象の変更を迫られるような場面もあり、いっそう高度なバトル戦略が求められるようになった。攻撃を直前で回避されることもあるため「正確なタイミングがきわめて重要であり、そうでなければ貴重なリソースを浪費することになってしまうかもしれない」と同誌は進化したバトルのプレイ体験を振り返っている。
♦︎リメイクの期待に応える
人気タイトルのリメイクだけに開発陣へのプレッシャーは相当なものだったと思われるが、発売前の評判は良好だ。欧米のレビュー集積サイト「メタクリティック」におけるスコアは87をキープしており、「プレイ必須」の判定となる90点に手が届こうかという水準だ。スコアは複数のメディアのレビューの加重平均によって算出されるもので、その内訳はレビュー数75に対し、75点以上の高い評価を付けた記事が70件となっている。50点未満の否定的レビューはまったく存在しない。
コタク誌(4月6日)は、「FF7リメイクのプレイ時間の大半は、FF7を素晴らしく愉快に別の形で語ったものだ」と絶賛する。プレイ時間は40時間ほどとなり、そこには先述の新たな戦闘システムだけでなく、 新たに設けられたストーリーと新入りキャラクターたちとの出会いが散りばめられている。ストーリーの骨格をキープしながらも細部の変更を重ねた本作を同誌は「完全に別物に仕上がった」と形容する。旧作をプレイしたプレイヤーも新鮮な体験を得られるようになっており、ファンの期待に応える内容になったと見て良さそうだ。
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