脱帽!?パナマ帽はエクアドルの伝統品

パナマ帽、フリッカー掲載写真、ファブリジオ・コーナルバ撮影 (CC 2.0)。

 著:Gabriela garcia Calderon Orbe パナマ帽として有名なエクアドル産の伝統的つば付きストローハットはトキヤパームやジピジャパパームの葉を編んで作られる。パナマ帽の名前はパナマ運河建設の時代に由来する。その当時、アトランタ海峡と太平洋を結ぶ船舶用運河で働いた船員労働者のために、何千もの帽子がエクアドルから輸入された。

 BBCによると、世界中でもっとも上質なパナマ帽はエクアドルのモンテクリスティとクエンカで作られているそうだ。ピレと呼ばれる小さな村で、住人は「世界一のパナマ帽」を作っているという。

マナビ湾岸に位置するピレはモンテクリスティから40キロ離れた職人と漁師の集落である。この村の住人はトキヤパーム帽を編むことを生業としている。[中略] この村に現在は約750人が住んでいる。男性・女性・子どもは幼少期から日々の家事と並行してトキヤパーム帽を編んでいる。彼らは今なお、先人の知識であるきめ細やかな帽子作りの伝統と技術を維持している。しかし、一片のトキヤ葉の繊維から素晴らしい逸品を生み出す腕前を持つ卓越者はごく数人しかいない。

 「国際市場でのこの帽子の値段は、品質と繊細さで決まり、100ドルから30,000ドルまで幅がある」とBBCワールドは伝えている。

 ピレには帽子作りの伝統と先人の遺産に誇りを持つだけの十分な理由がある。2012年12月に、ユネスコはピレを無形文化遺産に登録したのだ。

緑の山々とマナビ海岸の青い空に囲まれ、沿岸に簡素な家が立ち並ぶこの地域で、住人は先祖代々伝わる仕事より生まれる逸品に喜びを覚えているが、同時に謙虚でもある。

 この帽子はとても高価な品なので、品質を維持する数々の方法がある。ウェブサイト「Yoqs. ハット、ベレー帽、キャップ」に掲載されているコツの一部を紹介する。

乾燥した天候で、帽子が乾きすぎて硬くなっていると気づいたら、スチームアイロンで遠くから湿り気を与えてください。シャワーを浴びる間、浴室に吊るしておくのも良いですね。柔軟性を取り戻し、繊維割れを防ぎます。湿気の多い状態においては、乾燥した場所に保管し、ヤシ繊維のカビの発生を防いでください。


エクアドルのピレで作られたパナマ帽は世界でもっとも繊細で高価だ。


扇子は好きだけど、パナマ帽のプレゼント……なんて、ステキ!

パナマ帽欲しいな。

 幸運なことに、新世代の職人がパナマ帽の将来を十分を保証してくれているようだ。住民はより若い世代に製帽技術を訓練し、伝統を引き継ごうとしている。この営みはハットロードと呼ばれる。

また、ピレは世界一きめ細やかなパナマ帽を送り出す地として、ハットロードの要所となっている。この地の人々は、子供の頃から学校での科目としてこの素晴らしい製帽技術を学び、長年の伝統を受け継いでいこうとしていると心に留めてほしい。


This article was originally published on Global Voices(日本語). Read the original article.
Translated by :Gabriela garcia Calderon Orbe(en),:Tsukasa Wakana.
Proofreading:Izumi Mihashi.

Text by Global Voices