「訪日外国人だけとは限りません」 京都・祇園でのポイ捨てや収まりきらないゴミの実情
観光客の増加に伴い、SNSでは「京都市内にゴミが散らかっている」という投稿が数多く見られます。
ある写真では、舗道の脇にゴミ箱が複数設置されているのにも関わらず、歩道上にゴミが散乱している様子を捉えています。
またゴミでいっぱいになっているせいか、ゴミ箱の上や、付近にゴミが置かれている様子も。
京都市における、ゴミ捨ての対策について取材しました。
京都で問題視されるポイ捨てや箱の上に置かれるゴミ
京都市では上記のほか、鴨川河川敷にビール缶、ペットボトルなどがポイ捨てされる様子も目撃されています。
観光客が増加している中、ゴミの量も増加していることが伺えますが、中には「訪日外国人がポイ捨てをしている」という意見もネット上では挙がっているのです。
京都市環境政策局まち美化推進課は、NewSphereの取材に対し「カメラを設置しているわけではないが、一概に外国人のゴミ捨てが多いとは言えません」と説明。
ゴミのポイ捨て対策としては、「花見の時期は観光客が多いので街頭にゴミ容器を設置して回収の回数も増やしています。
四条にも複数のゴミ容器を設置しています。中でも観光客が多い祇園には、ゴミ容器の基数も多く設置している」といいます。
花見のシーズンには基本的に一日2回、ゴミの回収をしているとのこと。
さらにもう一回夕方にも回収し、同課は「観光客が歩く日中の時間帯には周辺が清潔に保つようにしている」と明かしました。
朝は8時〜9時頃にゴミを回収していますが、それでも夜間や朝の回収前の時間帯には一時的にSNSで投稿されている状態になることはあるそうです。
観光客のポイ捨て、溢れるゴミの回収にどのくらい労力がかかるのでしょうか。
これに対してはゴミ容器を複数置き、「ゴミ箱がいっぱいなら別の場所へ」と促すステッカーを貼り、分散の対策もしているとのこと。
シーズンごとに調整しているため、対策に余分な労力がかかってはいないそうです。
環境政策局まち美化推進課は、街中のゴミ箱について知ってほしいこととして、次のように話してくれました。
「政令市では街頭ゴミ容器を撤去しているところが多いのですが、京都市では300基ほどの街頭ゴミ容器を設置しています。
ゴミ箱を増やすと家庭ゴミの投棄も増える傾向がありますが、その点に関しても京都市ではゴミ捨てのマナー啓発活動や清掃活動の支援を行うなどの先進的な対策をしています。
清掃活動には毎年20万人近くの方が参加しています」
ゴミは適切な場所に捨て、観光客や住民が気持ちよく街を散策したいものですね。