日本の教育業界の遅れを指摘する林修 「10年分の入試問題を勉強しなさい、は根拠ない」

アジア太平洋圏に事業拠点を持つグローバルメディア&テクノロジー企業グループである、KKCompany Technologies Inc. の日本法人KKCompany Japan合同会社。

2024年4月4日に同社は、法人向けマルチメディア対応AI プラットフォームサービス「BlendVision AiM」を販売開始しました。

同日、新製品発表会を開催し、本製品のアンバサダーに就任した予備校講師でありタレントの林修先生が登壇。

同社のトニー・マツハシさんと林先生によるトークセッションが行われ、「AIがもたらす、“学び”への可能性」について語られました。

「BlendVision AiM」の発表会に登壇した林修

「BlendVision AiM」は、企業や教育機関、官公庁等が保有する動画・文字情報による情報資産の効率活用をサポートするサービス。

具体的には、動画やテキストから、求められている情報を短時間で抽出したり、要約したりできるものです。

「BlendVision AiM」が教育業界に貢献できる可能性を問われた林先生は、「批判が来るかもしれませんが、日本の教育世界は遅れていて、勘と経験で指導されている」と前置きを述べた上で、「例えば『10年分の入試問題を勉強しなさい』という先生がいるが、あれは何の根拠もないんですよ」と意見。

林先生が講師を務める東進ハイスクールでは、対面授業のほか動画配信を活用しており、「検索機能がついて、効率的に情報を探せるのはありがたい」と話し、「AI活用によって、教育産業のうまくいくところと、そうじゃないところの差が生まれると思う」とこれからの教育現場について持論を展開しました。

続いての話題は、AI活用が日本やビジネスに与える影響について。

林先生は、AIの技術が欧米に先んじられていることを前提としながら、「情報は、収集・分析・活用の三段階が大事だと思っていますが、『活用』で他国にないような技術をいち早く導入し極めていけば、競争の逆転も見込めるかもしれない。日本は資源のない国ですから、資源で対抗することは難しいですが、技術立国としてずっとやってきたので、『活用』で活路を見出してほしい」と期待を示しました。

AIが人間の代わりになれない部分はあるのか質問されると「いろんな学者が議論していますが、今は人手不足でもあるんですよね。AIによっていろんなことができるようになると、人間がやらなきゃいけない仕事はむしろ増えるんだという考え方もあります」と林先生。

さらに「その中でも人間だけができることは、ゼロからイチに持っていく能力ではないかと。AIは1を1.5や2に持っていく能力が素晴らしいと思うんですけどね。その部分がAIにいつ奪われるかと言うと、『今じゃない』んじゃないかと希望的観測も込めて思っています」と見解を述べました。

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Text by 吉田真琴