「日本語が話せない方は別のお店へ」 訪日外国人に向けて京極スタンドが掲示した張り紙
キャパシティ以上に観光客が押し寄せる「オーバーツーリズム」が問題となっている京都。
年間を通じて訪日外国人が押しかけるため、地元の人たちがバスに乗れなかったり、道路が渋滞したり、ポイ捨てが増えたりするなど、地域住民の暮らしに影響が近年出ています。
京都の繁華街・新京極商店街に店を構える人気居酒屋「京極スタンド」では、英語で訪日外国人に向けあるメッセージを発しています。
京極スタンドが英語で掲示している張り紙
それは、「私たちは日本語しか話せませんので、日本語が話せない方は別の店にどうぞ」と英語で書かれている張り紙です。
店内の入り口に掲示されています。
京極スタンドに、張り紙の意図について取材してみました。
ーーいつからこの注意書きを掲示しているのですか?
「コロナ禍が終わり、外国人観光客が増えてきた2023年頃からです」
ーー張り紙を掲示している理由は?
「いろいろなトラブルが起きたためです。
例えば、4人で来てビール1本しか頼まずに長居する客や、ほかの店で買った物を持ち込む客など。
アジア人や欧米人になど人種や国籍に関わらず、こういった人がいました。
グループの中に1人でも日本語が通じる人がいれば通訳してもらえるのですが、それが無い場合は忙しい時に対応できないので、『ほかのお店に行って下さい』とお願いするようになりました」
ーー外国人を排除する意図は?
「外国人を排除するつもりはありません。日本語を話せて、日本の常識が通じる外国人なら問題ありません」
ーー注意書きのせいでトラブルになったことは?
「特にありません。逆ギレなどもありません」
ーー注意書きにより変わったこと、改善されたことは?
「横暴な人が減りました。
外国人客が減ったということはありません。もともと日本人で満員になる店なので」
京極スタンドで掲示されている張り紙。
言語の壁によるコミュニケーションの困難さなどを含めて、オーバーツーリズムが地元の人にストレスや負担を引き起こしていることを物語っていますね。