「現在の日産車で最高」ローグ・ハイブリッドを米専門誌が絶賛 RAV4をしのぐ実力も?

Nissan

日産がアメリカ市場に投入する新型SUV「ローグ・ハイブリッド」(2027年モデル)が、現地の自動車専門メディアから相次いで高い評価を受けている。特に注目されているのが、電気自動車(EV)のような滑らかな加速と静粛性だ。ライバルのトヨタRAV4やホンダCR-Vを上回るとの評価も出ている。

ローグ・ハイブリッドは、日産の第3世代ハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載する。ローグは日本で販売されているエクストレイルに相当するSUVで、e-POWERはすでに日本のエクストレイルなどに採用されているが、アメリカ市場への導入は今回が初めてとなる。

1.5リットルのターボエンジンを発電専用とし、前後の電気モーターで車輪を駆動する仕組みだ。システム最高出力は225馬力。外部充電を必要とせず、ガソリンの補給だけでEVに近い走行感覚を得られる。

◆「現在の日産車で最高」米専門メディアが高評価
米自動車専門誌カー・アンド・ドライバーは10月30日、「2027年型ローグ・ハイブリッドは現在販売されている日産車で最高」と題した試乗レビューを公開した。

同誌は、静粛性や快適性、洗練された走行感覚を高く評価。トヨタとホンダは警戒すべきだと指摘し、コンパクトSUV市場のトップを争う有力な存在になったとの見方を示した。

USニューズ&ワールド・レポートの評価も非常に高い。現在販売されているコンパクト・ハイブリッドSUVの中で、最も静かで、速く、洗練された一台だと評している。

同メディアは、停止状態から時速約97キロまでの加速を6.3秒と計測。日産の公表値である6.4秒をわずかに上回った。エンジン音やロードノイズも、RAV4やCR-Vより抑えられているという。

米自動車メディア『カーバズ』は、さらに刺激的な見出しを掲げた。「トヨタは忘れろ。インフィニティでさえ見習うべきだ」というものだ。

特に高く評価したのは内装の質感。ダッシュボードやドアの内張りに使われた素材などを称賛し、RAV4より高級感があると指摘した。2026年型RAV4との比較試乗でも、ローグのほうがエンジン音やロードノイズが少なく、快適だったとしている。

◆RAV4より優れる点、劣る点は?
EV専門メディア『インサイドEVs』も、ローグとRAV4を乗り比べた。

ローグについては、EVのように滑らかで洗練された走行感覚を高く評価。筆者は、走行体験だけで選ぶならRAV4よりローグを選ぶと結論付けている。

ただし、すべての面でローグが優れているわけではない。

ローグのEPA(アメリカ環境保護庁)推定複合燃費は、SRグレードで38mpg(約16.2km/L)。比較対象のRAV4は42mpg(約17.9km/L)と、燃費ではトヨタに軍配が上がる。

価格面でもRAV4のほうが安い仕様がある。また、インサイドEVsは内装のデザインや素材についてもRAV4を高く評価しており、燃費や価格を含めた総合的な商品力ではトヨタに分があるとの見方を示した。

カーバズなどは、ローグの荷室容量が従来型より減少したことも指摘している。

それでも、複数の専門メディアが共通して称賛したのが、加速の滑らかさと静粛性だ。今回の評価は主に日産が主催した短期間の試乗会に基づくものだが、アメリカのハイブリッドSUV市場で巻き返しを図る日産にとって、好材料となりそうだ。

日産の発表によると、アメリカではまず上級仕様を投入し、2027年1月からほかのグレードを追加する予定だ。価格は配送手数料込みで3万7065ドル(約586万円)から。

Text by 白石千尋