フォレスター過去最高の陰で アウトバックに不満の声も スバル2月米販売
Subaru of America, Inc.
北米スバルが発表した2026年2月のアメリカの新車販売台数は、前年同月比8.2%減の4万5113台となった。主力車種「フォレスター」が2月として過去最高の販売記録を更新する一方、ブランド全体ではマイナス成長となった。この結果を巡り、メーカー公式の説明と外部の分析、さらにユーザーの受け止め方の間に「温度差」が生じている。
◆フォレスターが支える構図
2月のハイライトはフォレスターの好調だ。販売台数は1万7919台と前年同月比で約25%増加し、2月として過去最高を記録した。
背景には、2026年モデルへの刷新に加え、アメリカ・インディアナ工場での現地生産体制の整備など、供給面の変化が影響している可能性がある。
一方で、他の主要モデルは苦戦した。クロストレック(10.4%減)やWRX(40.6%減)など、フォレスターとスポーツカーのBRZを除く多くの車種が前年割れとなり、フォレスターへの依存度の高さが浮き彫りとなっている。
◆「悪天候」か「商品力」か 分かれる見方
特に議論を呼んでいるのが、看板モデル「アウトバック」の販売減(24.3%減)だ。
スバル側は、新型モデルへの切り替え時期であり「各販売店に車両が順次到着し始めている段階」と説明。また、主要市場を襲った冬の嵐など、一時的な外的要因の影響を強調している。
一方で、外部メディアの分析では、新型のスタイリング変更や商品戦略そのものに原因を求める見方もある。自動車メディアなどでは、フォレスターが販売を牽引する一方で、他モデルの競争力低下を指摘する声が出ている。
さらに、北米の掲示板サイトでは、ユーザーからより直接的な不満も上がっている。北米の掲示板サイトの投稿では、近年のモデルについて「大型タッチスクリーンの拡大や物理ボタンの削減が使い勝手を損なっている」との指摘があり、エアコン操作などの機能がタッチ操作に統合されている点への不満が複数見られる。
また、「新しいデザインが好みに合わない」「価格が上がりすぎている」といった声もあり、中には新型ではなく旧モデルを選択したとするユーザーもいるなど、評価が分かれている実態も浮かび上がる。こうした声は市場全体を代表するものではないものの、既存ファンの一部に変化への戸惑いがあることを示している。
◆EV戦略が試金石に
スバルのジェフ・ウォルターズCOOは「我々のラインナップは多様なニーズに応えられる準備ができており、今後数カ月で勢いを増す」として、今後の回復に自信を示す。
今春には、新型電動SUVの投入も予定されている。中でも「トレイルシーカー」は、前後に高出力モーターを搭載し、システム出力375馬力を実現するなど、ブランドの電動化戦略を象徴する高性能モデルの一つと位置付けられている。
スバルは電動化とAWD技術の融合を前面に打ち出しており、こうした新世代EVが、フォレスター依存の現状を打破できるかが注目される。




