ザッカーバーグの「和牛プロジェクト」に批判殺到 ビールとマカダミアナッツで「世界最高の牛肉」に

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◆「億万長者のおかしな副業」と非難殺到
 ライバルのイーロン・マスクが所有するX(旧ツイッター)では、作家でジャーナリストのアンドリュー・グリーンバーグが「とうとう食べ物を口にするという夢を実現させたね。それも一人の人が気候変動を引き起こすのにできる最大のやり方でその夢を成し遂げたんだからすごいよ」と皮肉を言う。

 全米環境団体「フード・アンド・ウォーター・ウォッチ」の政策ディレクター、ミッチ・ジョーンズは「栽培に多くの水を必要とするマカダミアナッツとビールで牛を育てるというのは、億万長者の変わった副業にしか過ぎず、万人には理解できない」とし、「食料システムの格差さらには温暖化する気候という現実に対処するには、中小規模の農場を存続させる必要があるのではないか」と批判する(ガーディアン紙)。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国連食糧農業機関(FAO)によれば、成牛は1日に最大500リットルのメタンを放出し、これは温室効果ガス総排出量の約3.7%を占める。メタンは、100年間で比較すると二酸化炭素(CO2)の28〜34倍の温室効果がある。気候科学者は、気候危機の最も有害な影響を抑えるためには、特に先進国で牛肉の消費量を減らさなければならないと警告する。

◆大邸宅には金属製ドアで装備した地下壕も
 ザッカーバーグとプリシラ・チャン夫妻の広報担当者は、ピープル誌の取材に対し、広大な土地の1%弱を開発し、残る土地は農業、牧場、自然保全、オープンスペース、野生動物保護のために有効活用する計画を明らかにしている。

 ワイアード誌によると、ザッカーバーグのカウアイ島の屋敷には、金属製のドアを備えた地下壕や、ロープの橋でつながれた11棟のツリーハウス、2棟の居住用邸宅、自家発電設備などがあると見られている。

Text by 中沢弘子