ザッカーバーグの「和牛プロジェクト」に批判殺到 ビールとマカダミアナッツで「世界最高の牛肉」に
米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が2014年からハワイ・カウアイ島の広大な土地を取得し始め、隠れ家を建設している。この敷地内に牧場を作り、マカデミアナッツとビールを飼料に和牛とアンガス牛を生産するという。自身のインスタグラムとフェイスブックで公表した新たな和牛プロジェクトとは……。
◆マカデミアナッツとビールで和牛飼育が次なる目標
ザッカーバーグは10日、カウアイ島にある1400エーカー(約5.7平方キロメートル)のコオラウ牧場産ミディアムレアの巨大ステーキ(サイドメニューなし)を食べている写真を投稿し、ハワイの広大な隠れ家で「世界最高級」の肉牛を飼育するという計画を明らかにしたが、常識外れで環境に無責任だと批判されている。
自身のSNSアカウントに「カウアイ島のコオラウ牧場で牛の飼育を始めた。私の目標は、世界最高品質の牛肉を作ることだ」と書き込んだ。さらに、「1頭の牛は毎年5000~1万ポンド(約2300~4500キロ)の餌を食べるので、マカダミアの木が何エーカーも必要になる。娘たちはマカダミアの木を植えるのを手伝い、さまざまな動物の世話をしている。私たちの旅はまだ始まったばかりで、シーズンごとに改良を加えていくのが楽しい。私のプロジェクトのなかで、これが一番おいしい」と付け加えた。
この牛は、1億ドル(約145億円)規模とされる敷地内で生産されるマカデミアナッツとビールで生育される。
サンフランシスコ・クロニクル紙は「和牛は1頭最高3万ドル(約442万円)もする。マカデミアナッツの食事については、地球上で最も高価なナッツの一つを粉砕したものだ。あなた方のごちそうは、ザッカーバーグの牛の餌になる」と報じた。
同紙は「成木のマカダミアの木1本は、毎年約65ポンド(約29キロ)のナッツを生産し、約4800ガロン(約18キロリットル)の水を使用する。理論上、ザッカーバーグの牛1頭の飼育に154本の木の生産量を必要とし、そのために年間約74万ガロン(約2800キロリットル)の水が消費されることになる」と批判的だ。
同紙によると、ザッカーバーグは「クワイエットタイトル」と呼ばれる特許所有人の権限確定訴訟を起こし、住民から先祖代々受け継がれてきた土地を奪おうとしたため、住民の強い反発を買った。彼は2017年、カウアイ島の新聞「ザ・ガーデン・アイランド」の論説で訴訟について謝罪し、2018年以降はカウアイ島で数百万ドル規模の慈善事業に取り組んでいるという。
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