英国人の心を掴んで離さない 日産GT-R NISMO「真に魅力的でカリスマ的」

日産自動車

 排ガス規制の影響を受け、欧州ではパフォーマンスカーが厳しい状況に立たされている。そんななか、機能美を感じるボディと古き良きインテリアを備えるGT-R ニスモが、イギリスの人々の心を引き続き掴んで離さないようだ。

◆エアロダイナミクス最優先のたくましいボディ
 英自動車専門誌のEVOは、エアロダイナミクスを重視したGT-R ニスモの大胆なデザインに注目している。タフなGT-Rシリーズのなかでも、とくに強靱なイメージを放っているとの評価だ。ボディから路面付近まで垂れ下がったカーボンファイバー製のサイドスカート、ナイフのようにシャープなプレスライン、インテイクで鋭く裂かれたボディパネルなど、美的観点よりも機能性を追求したデザインとなっている。ヨーロッパ製のライバル車種がマティーニを注文するジェームズ・ボンドのような印象を帯びているのに対し、GT-Rはバーでの乱闘に望むジャック・リーチャーのような雰囲気すら漂うと同誌は述べている。「真に魅力的かつカリスマ的」なクルマだと同誌は言う。

 カー誌は、こうしたパーツの機能を一部解説している。フロントホイール状には黒いスリットが設けられているが、この部分はベントとなっており、乱気流を最小限に抑制する効果があるという。ほか、サイドスカートは日産の設計者の意図通りにエアフローを制御する役割がある。荒々しいパーツは単に頑強なイメージを醸成しているだけでなく、走行中に実用的な恩恵を生むようデザインされているようだ。

 英BBCの自動車番組「トップ・ギア」のレビュー動画の視聴者からは、「いまだにとても象徴的なルックスのクルマだ!」とのコメントが寄せられている。

Text by 青葉やまと