「ライバルにない安心感」トヨタbZ4X、英紙は独自アプローチに好感
トヨタ初の量産型フルEV「bZ4X」が、ファミリー向けの需要を満たすミッドサイズSUVとしてイギリスでは好評だ。bZはゼロエミッションを超えた価値を提供する「beyond Zero」を意味し、4はサイズ上のカテゴリ、Xはクロスオーバーを表す。もの珍しい名称がイギリス現地でも話題となっているが、本モデルの真の価値はむしろ新奇性とは逆で、安心して乗れるスタンダードなEV SUVという点にあるようだ。
◆運転性能と快適さで納得
英オート・エクスプレス誌は、「有能なフルEV SUVを求めている顧客たちは、能力あるこのトヨタ bZ4Xに感銘を受けるだろう」と述べている。価格こそ高価格帯寄りとなっているものの、ドライビング性能、快適さ、そして先進のインフォテインメントを備えた点が高く評価された。トヨタ初のフルEVとなる本モデルは、「クラス最高に該当する品質」に仕上がっていると同誌は述べる。快適なドライブフィールを何の苦労もなく味わえるのと同時に、ダイナミックなパワーと「驚くほど多くの路上での喜び」を運んでくるとして絶賛している。
一方で英テレグラフ紙は、ずば抜けて秀でたポイントこそないものの、非常に安心して購入できるモデルだとみているようだ。先に同紙が指摘する凡庸な点を挙げてしまうと、ラディカルな変化が感じられず、スタイリングもライバル車種のなかに埋もれてしまいそうで個性がないという。その代わりにEVで数年後に問題になりがちなバッテリーに関して保証が付帯するなど、安心して乗れる仕組みが整っている。バッテリー保証は、10年使用後でも70%の蓄電容量を確約する内容だ。この保証は「競合がまだ実現していない安心感を顧客にもたらすことになるだろう」と同誌は述べる。
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