新型クラウン、米メディアの反応は? 死に筋フルサイズセダンへのトヨタの答え

トヨタ自動車

 トヨタは7月、高級セダン「クラウン」の新型を発表した。4つのボディタイプのうち、セダンとSUVの中間的存在となる「クロスオーバー」に相当するモデルがアメリカでも登場予定となっている。人目を引くデザインが話題だ。

◆セダンの販売減速受け、トヨタが見出した答え
 アメリカにおいてトヨタの高級セダンといえばアバロンが主役だったが、今後は新型クラウンがその立ち位置を引き継ぐ。米カー・スクープ誌(7月18日)は、「一風変わった、クロスオーバー風のセダン」だと紹介している。SUVのシェア拡大を受けてフルサイズセダンの市場は著しく縮小しており、2022年モデルをもってアバロンは終売となる。その後継となるのが、SUV要素を取り入れた新型クラウンだ。

 スポーティーなリア駆動の後継を期待していた同誌は、以前に新型クラウンのデザインが報じられた際、ツートンカラーの塗装とあわせて「複雑な感情」を抱いたと打ち明けている。また記事は、消費者からも「デザインに関し賛否両論がある」と指摘している。アバロンとかけ離れたデザインに拒絶感を示す人々もいるようだ。とはいえ同誌は、フルサイズセダン市場が死に筋であるとも述べ、SUV要素の取り入れに一定の理解を示している。

 米モーター・トレンド誌(7月15日)は、「人は問題に直面したとき、直感的に何か手を打たなくてはと感じる」と述べている。縮小するフルサイズセダン市場に対し、トヨタなりのその「何か」が、新型クラウンなのだと同誌は述べている。

Text by 青葉やまと