「優雅なミニマリズム」日産アリア、独特のスタイルで米メディア魅了

日産自動車

 日産 アリアが今秋、アメリカに投入される。2019年秋の東京モーターショーでコンセプトモデルが登場して以来、サプライチェーンの世界的混乱を経て、国内でも販売開始が今年1月にずれ込んでいた。アメリカ市場での販売を控え、このほど量産前のモデルが米自動車各誌に公開されている。和風要素を取り入れたモダンかつ洗練されたデザインと、EV用走行制御技術「e-4ORCE」の力強く滑らかな走りに期待が高まる。

◆上質な伝統的デザイン
 アリアはインテリアの一部に、日本文化を想起させるデザインを取り入れている。米モーター・トレンド誌(3月22日)は、「このアリアは日本文化を祝賀している」と述べ、「日本の手提げランプに着想を得て、前席の間とドアに設けられたソフトなAndon(行燈)の灯りが、ムードを演出する」と紹介している。アリアはまた、伝統的な木工加工技術である組子細工の紋様をキャビン各所に取り入れた。

 シンプルにまとめられたキャビンについて米カー&ドライバー誌(3月22日)は、「装備の不足があるというわけではなく、むしろ優雅なミニマリストだと感じさせることに成功した、広々とした仕上がりの良いキャビン」だと評価している。2つのメーターとインフォテインメント用ディスプレイがダッシュボードに並ぶほかは、オーディオとクルーズ機能の最小限のスイッチが並ぶのみで、シンプルな印象を帯びている。

 エクステリアでは独特のフォルムが実際よりも大ぶりな車体を思わせるが、こちらも総じて好評だ。米ロード・ショー誌(3月22日)は、「まずはアリアの明らかな第一印象、つまりそのルックスについてだが、私の答えはイエスだ」と述べ、ライバル車とは違って「モダンかつ独特、そしてプレミアム」なスタイルに仕上がったとしている。

Text by 青葉やまと