「ランクル終了で傷心の人のためやってくれた」レクサスLX 600、米誌納得の全面改良

トヨタ自動車

 レクサスが販売するフラッグシップSUVの「LX」シリーズに、新型となる「LX 600」が登場した。アメリカではランドクルーザーが販売終了しており、同シリーズの愛好者の新たな受け皿としての役割を担う。

◆ランドクルーザーのファンを引き受ける
 米モーター・ワン誌(1月21日)は、これまでランドクルーザーを愛好してきたドライバーたちの心を、新たにレクサスLXが引きつけるのではないかと読んでいる。アメリカではランクルの終売を現地各メディアが報じているが、モーター・ワン誌はこの動向について「ファンは怒り裏切られたと感じており、それは理解できる。しかしLXはこの状況下で取り得る最高の結論だ」と述べている。レクサスは利益を度外視し、本来のターゲット層である裕福な顧客があまり重視しないオフロード性能の強化を図った。「この会社はアメリカ市場でのランドクルーザーの終えんに傷ついた人々のため、骨を折ってくれた」と評価する。

 カー&ドライバー誌(1月21日)は、今後はさらにLXが独自の長所を育んでいくのではないかと期待を寄せている。これまでのLXはいうなればランクルの豪華版にすぎなかったと分析したうえで、「トヨタ車は私たちの大陸を去り、後にはレクサスLX 600 2022年型が単独で残された」と語る。そのうえで同誌は、LXがあらゆる人々を満足させてくれるSUVに進化したと評価しているようだ。「ベース」から「ウルトラ・ラグジュアリー」まで5つの豊富なトリムで展開し、オフロード志向のランクル愛好者からハイエンドの装備にこだわる裕福な層まで、幅広いニーズに応える。

Text by 青葉やまと