「究極のロードトリップ・マシン」トヨタ シエナ、米誌「ほかを買うのは愚か」

シエナ プラチナ|トヨタ自動車

 北米トヨタがアメリカとカナダで販売する3列SUV「シエナ」が好評だ。4代目の2021年型は、全モデルでハイブリッド・パワートレインを標準搭載する。現地では、燃費の良さとスタイリングが評判を呼んでいる。

◆1600キロの旅路で不満なく
 最上位の「プラチナ」トリムを評価した米ロード・ショー誌(10月27日)は、「これ以外のものを買うのは愚かである。これぞあなたのお決まりの一手だ」と述べ、新型シエナが迷う余地のないモデルに仕上がったと高く評価している。新型シエナは「究極のロードトリップ・マシン」だとも述べ、とくに他人の意見に振り回されるような生き方を卒業した大人にはうってつけだと勧める。同誌記者は新型を1週間テストし、日常の買い出しなどのほか、カナダへの1000マイル(約1600キロ)以上のロード・トリップにも繰り出した。道中、高速であろうが荒れたオフロードであろうが、「このシエナ以外が欲しいと望んだことは一度たりともなかった」と記者は断言している。新型シエナの2.5リットル4気筒エンジンは、最大馬力245ps、最大トルク390N∙mを生む。抜きん出て速いとはいえないものの、高速でも十分なパワーを維持し、発進も滑らかと記事は評価している。

 燃費の良さも大きなポイントだ。ロード・ショー誌の記者はルーフトップにカヤックを積んでしまったためカタログ値通りの燃費を出せなかったというが、米カー&ドライバー誌の評では経済性の改善が認められているようだ。例として「プラチナ」トリムのFWD仕様では、EPAの燃費評価は35〜36mpg(約14.9〜15.3キロ/L)となる。以前のモデルよりも向上しているだけでなく、競合モデルのV6エンジン車よりも如実に高い数字だと記事は指摘する。反面、加速性能は3.5リットルV6エンジンを搭載していた先代よりも衰えをみせている。0-100キロ加速時間は7.7秒となり、0.9秒遅くなっている。

Text by 青葉やまと