待望のフルモデルチェンジ、日産フロンティア 競争力取り戻すか、米メディア注目
北米日産は今夏、ピックアップトラック「フロンティア」の新型をアメリカとカナダに投入する。ミッドサイズのピックアップらしく、多くの用途に気軽に使えるクルマだとして、アメリカの自動車専門誌各誌に好評だ。走行性能では前モデルと顕著な差はないながらも、騒音と揺れを軽減することでオンロード・オフロードともにより快適な乗り心地を実現した。
◆伝統あるシリーズを改善
ミッドサイズ・ピックアップには一般的に、過度な贅沢さを追い求めすぎない潔い風潮がある。多目的の用途に使える実用性が第一にあり、快適なサスペンションやラグジュアリーなシートの装備は二の次だ。米カー&ドライバー誌(8月10日)は、日産 フロンティアもまさにこうした部類のクルマだと説いている。大きなモデルチェンジとなる今回の2022年型に関しても、このような流れを引き継ぎ、「従来のフロンティアの実績あるオールドスクールなやり方をモダン化したもの」だと同誌は位置付けている。
パワートレインには先代のモデルに標準搭載されていた3.8リットル直列6気筒エンジンを搭載し、最大トルク381Nmを発生させる。9速ATとの組み合わせで、馬力はクラス最高の314psを出力する。性能に前モデルから顕著な違いがあるわけではないが、量産前のモデルを試乗評価した同誌は「2022年型フロンティアの加速感は十分であり、ターボチャージ・エンジンでは一般的な低回転時の勢いこそないものの、その自然吸気エンジンは回転数を上げたときでもスムーズに働く」と評価している。
米フォーブス誌も、実際にテスト走行した結果、良好な感触を抱いたという。ユタ州ソルトレイクシティにほど近いウォサッチ山脈を駆けたところ、牽引能力を備えオフロードのアドベンチャーに最適なクルマとして、ミッドサイズ・ピックアップのなかではトップの地位にあるとしている。
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