特別な地位を確立するG-SHOCK 海外セレブ、コレクターも虜に
1983年の初代「GW-500C」登場以来、カシオ Gショックは圧倒的なタフさを武器に独自の市場を開拓してきた。近年では実用性重視の若者に受けるだけでなく、時計コレクターやセレブにまで愛用され、ファッション・アイテムとしての地位を確立しつつある。主要価格帯が5000円から高くても数万円前後という経済的なGショックは、いかにして一流スターたちの心を射止めたのだろうか。
◆「紛れもないファッションアイテム」
Gショックは使用シーンを選ばないタフネスと値頃感を売りにしてきた。それだけに、高級腕時計ブランドと同じ土俵で比較される昨今の傾向は珍しい事態だ。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(2月17日。以下「WSJ」)は、「Gショックは新たなロレックスになれるか?」と題する記事でこの潮流を扱い、質素で機能的な腕時計への需要が高まっていると報じている。
近年はセレブの間でも流行しており、これが静かなブームの引き金になっているようだ。米男性誌GQ(2020年8月15日)は、A BATHING APEとのコラボモデルでありカニエ・ウェストとファレル・ウィリアムスが愛用する「DW 6900」や、ジャスティン・ビーバーが選ぶ「GLX5600-4」、そしてリアーナが複数を組み合わせてブレスレッドとして着用する「BABY-G」などを紹介している。同誌は、セレブ愛用のアイテムともなれば高額なのが世の常だとしたうえで、「ここ10年近く、セレブ御用達の時計は、プラスチック製の頑丈な100ドルほどからの価格で売られているものとなっている」とも綴る。高価格帯のウォッチが伸びる一方で、Gショックも「紛れもないファッションアイテム」として支持を集めているのだという。
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