出力アップの「ランドクルーザー」、欧州も注目 ブラックの特別仕様車も
トヨタは8月、SUV「ランドクルーザープラド」のアップデート版を国内で販売開始した。ヨーロッパでは「ランドクルーザー」として10月から改良型が投入される予定となっており、燃費を犠牲にすることなく最大パワーを向上するモデルとして現地で期待が高まっている。
◆ハイパワー、しかも燃費・環境性能を改善
改良型が搭載する2.8Lターボディーゼルエンジンは従来のものと同サイズながら、出力を177psから204psにまで向上する。これに伴い0-100キロ加速はカタログ値で2.8秒ほど短縮し、9.3秒となった。英オート・カー誌(9月1日)は「新しい2.8Lディーゼルが、燃費にまったく影響を与えることなく、SUVの0-100キロ加速を3.0秒近くも短縮」と報じている。
最高出力と燃費は一般的にトレードオフの関係にあるが、今回のマイナーチェンジにおいてはむしろ燃費はわずかに向上する。米カー・スクープ誌が注目するのは、新たに搭載されたアイドリングストップ・システムだ。燃費は1割ほど向上し14.3km/Lとなる予定だが、これには同システムの貢献が大きいものと見られる。アイドリングストップはCO2の削減にもつながっており、走行距離100キロあたりのCO2排出量は従来よりも1割弱少ない192g/kmとなる。
新型エンジンは、公道において実際の排ガス量を測定するRDE2(リアル・ドライビング・エミッション・パッケージ2)に対応している。前掲のオート・カー誌によると、イギリスでは優遇税制の対象となるため、初年度の所有コストを325ポンド(約4万5000円)ほど削減できる計算だ。
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