ピンタレストの独自戦略は功を奏するのか? SNSの欠点を避け、緩やかに成長
10月16日の発表によると、例えばウエディングドレス、玄関マット、またはウール製のスリッパの写真をピン留めしているユーザーは、それらの商品の価格表示を確認したり、小売業者のウェブサイトへのリンクをたどって商品を購入したりできるようになるという。ピンタレストは、ユーザーがサイトやアプリ上で商品を購入できる「お買い物ピン」を既に導入しているが、これらの新しい「プロダクトピン」はさらに多くの製品を網羅し、検索しやすくなるという。
さらに、目的の商品そのものが購入できない場合でも、ピンタレストはユーザーが類似した商品を簡単に探し出せるようにした。茶色い革製の長椅子は、文字で入力して検索しようとすると文字通り「茶色い革製の長椅子」だが、画像検索の場合はもう少し複雑だ。ユーザーが自分にぴったりな革製の長椅子を探す場合、気に入った商品に出会うまで、検索結果の画像を次々と眺めれば良い。ピンタレストは、ユーザーが適切なキーワードを検索エンジンに入力できない場合でも、欲しいものを発見できる場を提供する企業になりたいと願っている。
ユーザーがピンを使って商品を購入してもピンタレストはその代金から収益を得ることはない。ピンタレストは、企業がユーザーのフィード画面に販促ピンを表示するときに広告料を課し、収益を得る。
調査会社のイー・マーケターは、ピンタレストの収益は来年、45%の成長を遂げ、10億ドル以上に達するだろうと予測する。ピンタレストは現在、2億5,000万人のユーザーを抱えている。一方、ツイッターのユーザー数は3億3,500万人、そしてインスタグラムのユーザー数は10億人以上だ。
現時点では少なくともユーザー数は相対的に少ないかもしれないが、ユーザーはみなピンタレストのサービス利用に満足しており、将来的にも安泰であると同社は語る。ピンタレストなら他のソーシャルメディアが犯した過ちを回避できることが、すなわちユーザーの継続的な満足につながっているのであろう。
リップスマン氏は、「ピンタレストは、全体公開のフォーラムを設けないことでソーシャルメディアの欠点を回避している。そして、全体的に前向きで、生き生きとした元気の良さがある。ユーザーはピンタレストで居心地の悪さを感じることはないだろう」と述べた。
ピンタレストの新規株式公開とその後の動向が、他のソーシャルメディアとは一線を画した同社の戦略の当たり外れを明らかにすることになりそうだ。
By BARBARA ORTUTAY, AP Technology Writer
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