WhatsAppを見限る?“Facebookは信用できない”海外ユーザーの反応とは
先週末、無料メッセージアプリWhatsAppの競合各社は、数百万人の新たなユーザーを獲得した。22日にWhatsAppに数時間のシステムダウンが発生した際、数百万人のユーザーが他社に流れたとされている。
【WhatsAppのシステムダウン、他社へユーザー流出】
日本のLINEは、WhatsAppのシステムダウン後24時間で、200万人のユーザーが同社に新規登録したと発表した。これは24時間以内の同社のユーザー増加数としては過去最大である。主要市場であるアジアを除いた北米、南米、およびヨーロッパ地区においては、通常の約5倍のペースだという。
また、安全性を売りとするメッセージアプリTelegram Messengerにも、大量の新規ユーザーが殺到した。23日(米国時間)、同社はツイッターで、「495万人のユーザーが今日サインアップした」と発表した。2013年10月までは、1日のアクティブユーザー数が10万人前後だったアプリにとっては、驚異的な数字である。
【拭えぬFacebookへの不信感】
LINEやTelegramが大量の新規ユーザーを獲得したのはなぜだろうか。WhatsAppのサービスが4時間使用停止になったことと無関係ではない、とガーディアン紙は指摘している。
一方、TechCrunchは、システムダウンに対するいらだちが原因ではないとしている。190億ドル(約1兆9400億円)でWhatsAppを買収したFacebookに対する不信感が関係しているという。
シリコンバレーに本社を置くWhatsAppには、世界中に月間4億5000万人のアクティブユーザーがおり、世界で最も人気のあるメッセージアプリだ。しかし、今やユーザーはWhatsAppを見限り、LINEやTelegramに流れていくのだろうか。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙やガーディアン紙の記事にて、一部のユーザーは、実際にFacebookへの不信をコメントしている。
・FacebookがWhatsAppを買収したと聞いた時、真っ先にWhatsAppのアカウントを削除した
・Facebookは信用できない
・WhatsAppユーザーのデータはいずれFacebookに流れる
・1つの企業の手に権力と情報が握られるのはよくない。同じようなサービスを提供しているアプリは他にもある
とはいえ、WhatsAppの優位性を指摘する意見もある。実際、離れたユーザーは1%以下である。たとえ200万人のユーザーを永久に失ったとしても、毎日100万人の新ユーザーがWhatsAppに登録している、と指摘するコメントもあった。