全米でインフル、コロナ、RSウイルスが同時流行 小児用解熱剤が不足

乳幼児・小児用鎮痛剤の在庫切れを知らせる張り紙(ニューヨーク州の薬局、12月18日)|Leon Keith / AP Photo

 新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しているアメリカで、インフルエンザとRSウイルス感染症が猛威を振るっている。3大同時流行に、小児用の鎮痛剤と解熱剤の市販薬が品薄状態になっている。アメリカで何が起きているのだろうか。

◆小児用解熱剤 全米で品薄
 薬局の棚はほぼどこも、小児用アセトアミノフェン成分の鎮痛・解熱剤タイラノールや消炎鎮痛剤イブプロフェンが品切れしている。棚に商品が並んだとたんに即売するという。ついに大手薬局チェーンCVSは19日より店頭およびオンラインでの小児用解熱剤や鎮痛剤の購入を1人あたり2個に、ウォルグリーンはオンラインでのみ1回につき5個までに制限し始めた(NBC、12/21)。両社とも現時点で、オンライン販売用のタイラノールは在庫切れの状態だ。

 一部サイトでは、小児用タイラノールを2箱35ドル(通常1箱約8ドル)、乳幼児用タイラノールを1箱237.83ドル(通常より230ドル高い)と値を釣り上げて販売している(ヤフーライフ、12/22)。

Text by 中沢弘子