バカンス控え混乱する欧州の空港 大量欠航、混雑、ストライキ

ライアンエアーの飛行機(2018年9月)|Martin Meissner / AP Photo

 ウィズコロナの生活様式が確立しつつある欧州では、この夏のバカンスは多くの人の行き来が期待されている。空の便は2019年比95%と、活気を取り戻すと予測されている。だが、ことはそうすんなりと運ばないかもしれない。それはなぜか?

◆欧州の空港の混乱
 欧州各国の空港ではここのところ一様に混雑と混乱が問題となっている。オランダのアムステルダム、ドイツのフランクフルト、イギリスのロンドンと、どこも例外なくこれまでに数百便の欠航を出し、長蛇の列ができる混雑となっている。この大きな原因は人員不足によるものだ。というのも新型コロナで利用客が激減した際、多くの職員を解雇したが、その後新たな雇用が進んでいないのだ。

 人員不足は、現職員の労働環境にも影響を与えており、これを不服とする労働組合はストライキも決行している。イギリスでは4月、労働組合ユナイトが空港手荷物係のストを5日間決行し、今夏も同様のストを計画している(20minutes、6/8)。

Text by 冠ゆき