親ロ派市長への爆発攻撃もか ロシア占領地でパルチザン活動が活発化
ロシア占領下にあるウクライナ東部地方で、ウクライナ側の非正規軍によるゲリラ活動が活発化している。ロシア軍およびロシア側につく現地住民に抵抗すべく、破壊工作や心理作戦などを繰り広げている。
◆市長とロシア兵が死傷
欧州最大のザポリージャ原子力発電所が位置する南東部エネルホダルでは5月、ロシアが任命した市長がゲリラ攻撃とみられる爆発により瀕死の重傷を負った。その1週間後には南部メリトポリで、ロシア軍の人員を輸送中の装甲列車を狙った爆発が発生している。ニューヨーク・タイムズ紙(6月6日、以下「NYT」)は、これらの攻撃がロシアの支配が及ぶ地域の深部で発生していることから、ウクライナ正規軍の攻撃とは異なる非常に珍しい性質を持つと捉えているようだ。
占領区域内のこうしたロシア軍への反撃は、「パルチザン」と呼ばれる非正規のゲリラ部隊が実行しているとみられる。この呼称について英ガーディアン紙(6月6日)は、例としてナチス占領下で抵抗する武装集団の構成員などもパルチザンと呼ばれてきたと紹介し、「反逆者よりもポジティブな意味合いを含む」言葉だとしている。
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