ノルウェー新車9割がEVかハイブリッド 来春にはガソリン車がゼロに?

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 ノルウェーは、ガソリン車販売の段階的廃止を2025年までに完了することを目指している。現在電気自動車(EV)の購入が急増しており、この調子で行けば、2022年にも目標達成となる勢いだ。小さな市場とはいえグローバルな販売競争が起こっており、一足先にEV時代が到来している。

◆EV市場大盛況、脇に追いやられるガソリン車
 ノルウェー道路交通情報協議会(OFV)によれば、9月のノルウェーの新車(乗用車)販売の約9割はEVかプラグイン・ハイブリッド車だった。EVだけで約8割を占めており、前年同月比で45.8%の増加となった。今年これまでに販売された新車のうち、ガソリン車は5%未満、ディーゼル車はそれ以下だった。

 販売台数ではテスラの「モデルY」と「モデル3」が、3位のシュコダ(チェコの自動車メーカー)の「エンヤック」を大きく引き離して1位、2位となった。4位には上位10モデルのなかで唯一のハイブリッド車であるトヨタ「RAV4」が入った。

 ノルウェーでは、2025年までにすべての新車の乗用車とバンをゼロ・エミッション(排出量ゼロ)車にするとしており、9月の販売実績には、政府のメッセージを国民がよく理解したことが表れたとOFVは述べている。

 現在の傾向が続けば、来年4月にはガソリン車の販売ゼロもあり得ない話ではないとノルウェー自動車連盟は報告している。もっとも、ピックアップや四輪駆動車などの分野ではEV販売が少ないことも指摘し、数字がすぐにゼロになることはなさそうだとも述べている。(米公共ラジオ網NPR

Text by 山川 真智子