「素晴らしい」新型アウトランダー、米メディア感嘆「15年間で最も競争力ある三菱車」

三菱自動車

 新型三菱 アウトランダーが4月にアメリカで発売され、一新した設計が好評だ。このところアメリカ市場における三菱の存在感は薄れており、トヨタ、ホンダ、日産などが名を連ねる米市場販売台数ランキングにおいて、トップ15圏外に甘んじている。進化した新型アウトランダーは、巻き返しの希望の光となりそうだ。

◆近年稀に見る競争力、復活の足掛かりに
 2022年型アウトランダーは、競争が熾烈なSUVセグメントでもひときわ目立つ存在だ。米モーター・トレンド誌は試乗を終え、新型アウトランダーが「少なくとも過去15年間の三菱ロゴを冠した製品のなかで、最もモダンでありセグメントで競争力のある」モデルだと述べている。完璧からは遠い存在だとは述べつつも、もしアメリカ市場で三菱が復活の狼煙を上げるならば、このような信頼できるSUVが足掛かりになるだろうと分析する。今モデルは車幅で約51ミリ、車高で約38ミリ拡大し、より堂々とした印象を帯びるようになった。コンパクトSUVにはめずらしく、3列7席のレイアウトを採用した。

 新型の2022年モデルは、先代から大幅に変化している。米カーズ・ドット・コムは、「まったく新しい」などの表現を自動車業界は好んで使うものだが、新型アウトランダーに関しては誇張なくこの表現がぴったりだとしている。ルノー・日産・三菱アライアンスが共同開発した新型プラットフォームを採用し、エンジン、トランスミッション、シャーシの観点から見れば、2021年型日産 ローグとほぼ同様のクルマだ。そこへスタイリングとインテリアで個性を持たせ、さらにサスペンションやAWD制御などで差別化を図った。アメリカの農村部で1日かけて評価テストを行ったという同サイト記者は、「大いに競争力のあるこの新しいコンパクトSUVに、強く感銘を受けながら帰路に着いた」と述べ、他車種がひしめくSUV市場において価値ある選択肢となるだろうとの感想を示している。

Text by 青葉やまと