マスクにもファッション ニューヨーカーのマスクコレクション
新型コロナウイルスのパンデミックが始まった今年の春以降、ニューヨーカーもウイルス拡大防止のためマスク着用を受け入れるようになった。いまだに収束の見通しが立たないなか、普通の医療用マスクを着けるだけにとどまらず、よりファッショナブルな色や柄、旗やメッセージで自分自身を表現する人も多い。
新学期初日、子供たちはハートや本、スイカ、音符など思い思いのデザインのマスクで学校にやってきた。ある補助教員は不安を抱く幼稚園児が安心できるよう、マスク全体をクレヨン模様にして歓迎した。
マディソンアベニューでは、デザイナーマスクとスカーフをコーディネートさせた女性が高級アパレル店の前を颯爽と通り過ぎ、その後ろからはドクロがプリントされたマスクの人がやってくる。
ハーレムのとある店から出てきたハナ・テフェリさんは、故郷エチオピアにいる家族を称えるため、金、黒、銀のエチオピア製マスクを着けている。アフリカ出身の俳優フレドリック・マイケルズさんは、アフリカの伝統的なケンテ布のマスクを着用している。
人気が高いのが、迷彩柄だ。あるアウトドア好きの男性は頭からつま先まで迷彩柄で統一し、建設作業員の男性もまた迷彩を選んだ。その友人であるサマンサ・フェルナンデスさんとユニーク・コレラさんもまた、揃いの青い迷彩マスクを着用する。
高齢のドリス・シャピロさんはオレンジのスパンコールでびっしりと埋められたマスクと同色の帽子でオシャレを楽しむ。明るい色彩が良く似合っている。「踊りたいし、楽しみたいです」と話す。
フューシャピンクのマスクとヘアエクステをまとったカイ・ウェイスさんは撮影用にポーズを決めた。「音楽や話し言葉を通じてクリエイティブになるわ。ニューヨークに暮らしていると、ファッションセンスも磨かれるのね。私は自分が着たい服を着るの」と話す。
長年、病院の人事部門で働き、現在はリタイヤしたギル・ゲイニーさんは、ペイズリー模様のマスクを着用している。「私は健康に関しては、詳しい方です。これがいつまで続くかわかりませんから、それならファッショナブルのほうがいいかもしれません」と語る。
教師であるアマンダ・クラークさんは、マスクに、そして多くの人の心に「VOTE!(投票しよう)」というメッセージを発しながら、ブルックリン高校へと急いで向かった。
By MARK LENNIHAN Associated Press
Translated by isshi via Conyac