ロックダウン緩和に動く各国 「第2波招く」と警戒論も
コロナウイルス感染拡大で、多くの国々が外出禁止などのロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。欧州では感染者数が減少に転じた国も多く、徐々に規制を緩和しつつある。一方まだ感染が増えているアメリカでも規制解除に出る州が出始めた。経済・社会活動が再開されれば、感染の第2波を招く恐れもあると懸念されている。
◆やっと解放? 徐々に自由を取り戻す欧州
外出禁止令などの強力な封鎖には至らなかったスイスでは、3段階の規制解除プランの第1段階が始まり、病院、幼稚園、理容室、ホームセンターや花屋などが4月27日から再開した。うまく感染を制御したとされるノルウェーでは、すでに再開した幼稚園に続き、小学校低学年が学校に戻った。早めのロックダウンが功を奏したチェコでは、5段階の出口戦略に基づき、2500平方メートル以下のジムや商店の営業が許可されている。クロアチア、セルビアでも自国のロードマップに沿った商店や公共施設の再開が始まっている(ガーディアン紙)。
一方、感染拡大が深刻だった国々ではロックダウンの解除は遅れている。フランスでは、5月11日から規制緩和を計画しており、ロックダウン疲れした国民の半数以上はさらなる規制の維持を望んでいないという。スペインでは、6週間以上の厳しいロックダウンが続いているが、緩和に向けた最初のステップとして、4月26日より子供の外出が許可されている。2万6000人以上の死者を出したイタリアでは、5月4日から工場などの再開が予定され、限定的に家族間の訪問なども許可されるということだ(同上)。
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