日米同盟を評価する海外紙 / 中国を気にする朝日新聞
陸上自衛隊は、グアムで米国海兵隊の訓練に参加した。8月21日から約1ヶ月間、離島の奪還を想定した上陸訓練などが行われている。離島での陸自と米海兵隊の共同訓練は初めて。
The Wall Street Journalの報道-日米同盟の強化を評価-
WSJは25日のアジア版朝刊で上記の訓練を取り上げた。両国は、特定の敵国を想定した訓練ではないと強調しているが、尖閣諸島をめぐって日中間の対立が高まる中、両国の同盟関係を示す挑発的な方法だと指摘した。陸自からは約40人が参加し、上陸作戦などの訓練を行ったとしている。米軍担当者が、陸自隊員の飲み込みの速さを評価するコメントも掲載した。
背景として、米国が防衛の軸足を太平洋に移しつつあること、日本が南西諸島の防衛強化を打ち出していることを指摘した。全体的に、両国の目的が一致した形として本訓練を評価する論調である。
朝日新聞の報道-中国を気にして「刺激するな」-
訓練の概要を紹介した後、末尾に専門家の否定的なコメントを掲載した。これは、訓練が中国を刺激すること、陸自が米軍に協力させられる可能性に対する批判である。尖閣諸島問題で一貫して「日中両国頭を冷やせ」という主張の同紙にとっては、受け入れがたいニュースなのだろう。
※国防という論点については、米軍頼みを脱し相手の侵攻意図を削ぐため、という陸自幹部のコメントを掲載してバランスをとろうとしている。
■朝日新聞
陸自と米海兵隊、グアムで訓練 島奪還想定し上陸作戦
■読売新聞
陸自と米海兵隊が上陸訓練「特定の島想定せず」
■産経新聞
日米、グアムで「離島奪還」共同訓練を公開 「特定の島、想定せず」