フランス環境相、ラジオ生放送で突然辞任を表明 「世界中が努力不足」
8月28日、注目を浴びていたフランスのユロ環境相が国営ラジオでの生放送中に突然、辞任を表明した。政府が環境問題に対して断固たる行動を取ろうとしないことに失望しての辞任表明だという。環境相の突然の辞任は、環境問題に関する対策を講じようとするエマニュエル・マクロン大統領の信頼を大きく失墜させることになる。
ニコラス・ユロ氏は、感情を露わにし、マクロン大統領や首相はおろか、自身の妻にも辞任の決意を話したことがないと述べた。長期にわたり環境を守ろうとしてきた同氏は、環境問題に対するフランス国家の取り組みの進捗があまりにも乏しいことや、自身の力不足によってこの状況を劇的に変えられないことを嘆いた。
フランス国営ラジオの生放送番組中に飛び出したこの辞任表明発言があまりにも唐突だったために、これを聞いた直後のインタビューアーは、「それ、本気でおっしゃっていますか?」と取り乱した。
「私はもうこれ以上、自分に嘘をつきたくない」とユロ氏は言い、「私は自分が閣僚であることによって、山積する環境問題に対する政府の取り組みが合格点に達しているという錯覚を与えたくない。だから、ここで政府から去ろうと決意した」と述べた。
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